筋筋膜性疼痛症候群・トリガーポイント施術 ラムサグループ

「痛み治療」に於ける4つの「W」

チェコの医師カレル・ルイは治療に於いて4つの「W」を明確にする事を提案している。

  1. 「Which」:どの治療法を使うのか?
  2. 「Where」:どこを治療するのか?
  3. 「When」:いつ治療するのか?
  4. 「Why」:なぜそうすると決めたのか?

つまり「Why:なぜそうするのか?」を明確にする事が治療では大前提になるということだ。患者さんが訴える症状を聴き、その症状は原発性のものなのか、二次性のものなのかを、問診、動診、触診などを通して確認し、二次的なものであればその連鎖を推定して行かなければならない。

そして症状の大元が筋:トリガーポイントなのか、内臓機能障害なのか、関節のブロックなのか、などによって、治療法が異なるし、非常に過敏な痛みを発しているような場合はその過敏性の除去が優先される。

このように「Why」が明確になることで、どの部位を、どの時期に、どの治療法を用いて治療するのかが決まる。

痛み治療に於いて最も重要な「Why」を確定にするには、問診時に患者さんからどんな情報を引き出すか、動診時には原因筋を明確にするためにはどのような動き方をしてもらうか、さらに触診の際は指先の鋭い感覚が必要となり、いずれも意識的な訓練によって培われるものである。

トラベル女史が著した「トリガーポイント・マニュアル」などを読めば、患者さんが訴えている痛みを起こしているトリガーポイントの推定はある程度つけることが出来るが、そのトリガーポイントを見つけ出すにも触診の感覚が必要であるし、それが原発性のものなのか、二次性のものなのかを推定して行くには「問診」や「動診」など、診断のスキルが必要で、それらを駆使しないと原因となっている部位を確定する事ができない。

さらに、複雑な症状の場合に熟練したスキルと共に「経験」と「勘」が必要である。

ramtha / 2010年7月8日