筋筋膜性疼痛症候群・トリガーポイント施術 ラムサグループ

不定愁訴とトリガーポイント

2010年2月7日に東京日本橋で行われました、MPS研究会のシンポジウムにおいて、山下クリニックの山下徳治郎先生から不定愁訴とトリガーポイントについて、臨床例を挙げられながら詳しくご説明を頂きました。不定愁訴は患者さんはさまざまな症状を訴えるけれども、検査所見では特に異常が認められないと言うことから、これと言った治療法もなく多くの方が長年に亘って困っておられます。

不定愁訴は「身体がだるい」「風邪をひきやすく治りにくい」と言った全身性の症状から、目が乾く、のどが渇くと言った「ドライシンドローム」。そして腰や膝の痛みなど多岐に亘ります。ところがこれをトリガーポイントの視点から見ますと、不定愁訴と呼ばれてる症状の多くが、トリガーポイントが引き起こす症状に合致します。

本日来られた患者さんは70代の女性で2回目の受診です。主訴は左膝の痛みです。3ヶ月ほど前から左膝の内側に痛みが出るようになり、趣味のグランドゴルフもやめてしまったそうです。正座は短時間しか出来ず、立ち上がるときや歩くときに膝に痛みが走ります。前回来られた時に涙目(流涙症)も困っていると言われていました。涙目は頸部の胸鎖乳突筋(下図参照)のトリガーポイントが起こすことがありますので、前回その施術を行っていましたが、施術後数日して涙目が無くなっているのに気付いたそうです。

 イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用

主訴の膝の内側の痛みもずいぶん楽になったけど、歩行時に軸足になった時の痛みが少し残っているということで、下腿三頭筋(ヒラメ筋、腓腹筋)を中心にトリガーポイント治療を行い、施術が終わったときはすっかり楽になったと喜ばれていました。
 

ramtha / 2010年7月26日