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「わが国のとるべき道」

先日は漢民族の力至上主義について考えてみたが、身勝手なことにおいてはアメリカも同様である。
 
近年北朝鮮の核開発が日本をはじめ近隣諸国の不安をかき立てており、アメリカが先頭に立ってその中止、さらには廃絶を北朝鮮に求めている。
北朝鮮の核開発が世界平和、とりわけ極東諸国の平和を脅かしていることについては異論のないところであり、求めるのは当然のことと納得できるが、最大の核兵器保有国であるアメリカが、自らの核兵器を保有したまま、しゃあしゃあと発言するのはどうも納得がいかない。
いかなる国が保有する核兵器も、危険きわまりないものであることは変わりはない筈で、その危険を除去しようというのであれば、アメリカをはじめ中国、イギリス、フランスなど全ての核兵器保有国が、一斉に放棄しなければ意味が無い。
しかし、アメリカは北朝鮮以外の核兵器保有国について黙認するつもりか、別段の発言はないようである。
 
日頃「強きを挫き弱きを助ける」立場をとっているように見える日本のマスコミも、アメリカの核の傘に庇護されていることに遠慮してか、この事については口を噤んでいるようである。
アメリカにしろ中国にしろ、強大な軍事力を背にした大国の傍若無人な振る舞いは苦々しい限りであるが、戦争放棄を国是とする日本としてはどうしようも無い。
 
そこで最近、日本も核武装してはどうかという声も耳にするようになってきた。しかし、わが国が核武装したからといって、何か良くなることがあるのだろうか。アメリカの言動が日本に対して多少慎重になるような事はあるかもしれないが、その他はあまり変わらないだろう。
大国の軍事力を背にした身勝手な行動は、世界の人々の反感を買っていることは確かで、アメリカも中国も世界中で人気はないようである。日本が核武装するということは、わが国も嫌われ者の仲間入りをするだけのことではないか。
 
政治、経済、文化など、あらゆる分野でのグローバル化がかつてない速さで進行し、それに伴う摩擦を背景に世界中にナショナリズムの高揚が見られる今日、核兵器を持たないわが国は、核武装への道を選ぶより、既に高い水準にある尖端科学や精密機械、環境技術など軍事力以外の分野に国力を集中し、高度な文明を開拓することで、世界の人々から尊敬され、親しまれる国となる道へ進路をとるべきものと思われるが、どうだろう。諸賢のご批判を仰ぎたい。
 
(平成二十五年五月一日)
 

ramtha / 2013年8月10日