筋筋膜性疼痛症候群・トリガーポイント施術 ラムサグループ

「取り扱い説明書」

歳をとると共に体力が衰えるせいか寒さがひとしお身に応えることとなり、食堂の暖房として遠赤外線電気ストーブを購入した。

最近では家電製品に限らず、耐久消費財商品には詳細な取り扱い説明書がつけられている。しかし昔の商品は説明書を見なくてはならないような複雑高度な家庭用品はなく、概ね常識の範囲内で取り扱えるものであったから、不精者の私はあまり広げてみた事は無い。

今回は、センサー付きの近代的製品のようでもあり、こちらも隠居の閑人でもあるので、分厚い説明書を見ることにしたが、 A4サイズ十二ページに及ぶ代物で、表紙に掲げられた「目次」欄の ①安全上のご注意 ②各部の名前 ③使用前の準備 ④知っておいていただきたいこと…と並ぶ十二の項目を見た途端、時代遅れの老骨は度肝を抜かれる思いがした。
しかしこれから毎日付き合わねばならぬ相手であるから恐る恐る読むこととした。

中を開いて本文に目を通してみると、 ④知っておいていただきたいことの「使用場所について」では、

・燃えやすい物や障害物とは必ず右図に示す距離をとって設置してください。特にカーテンなどが触れないように注意してください。
・洗濯物の下で使用しないでください。衣類が落下して火災の恐れがあります。
・水平でない場所や不安定な場所では使用しないで下さい。

など小学生でも格別注意されなくても分かり切った注意事項が少なからずある。

これらを見て、無駄な注意書きではないかと思ったが、視点を変えてみると、今の消費者の中には自分の不注意で起きた事故でも、その責任をメーカーに持ち込み損害賠償を請求するような非常識な者が少なからずいるのではあるまいか。だからメーカーとしては、あらかじめ予防線を張り巡らされねばならないこととなったということだろう。

こうした取扱説明書はあったからと言って、邪魔になるものではないから、目くじら立てて言う程のことではないが、そんな非常識な消費者の存在を気にしなければならないとは、情けない世の中になったものだと慨嘆にたえない。

(平成二十七年一月十三日)

ramtha / 2015年6月16日