筋筋膜性疼痛症候群・トリガーポイント施術 ラムサグループ

「救出し得ず」

憂慮していたイスラム国人質事件は、後藤さん殺害という最悪の結末となった。

後藤健二さんは、これまでアフガニスタンやシリアなど難民支援のため現地の実情を取材し、それを世界に向けて発信するとともに、悲惨な子供たちにクレヨンや画用紙などの学用品を送り届けるなど地道な活動を続けてきたという。

その後藤さんが無事解放されるようにとアフガニスタンの子供たちが祈りを捧げる姿も放映されていたが、その願いも叶わなかった。今日の新聞では世界中の人々の悲しみと非道なイスラム国に対する怒りを伝えている。

その中に後藤さんの親族一同の「日本政府及び各国政府並びに国民の皆様へ」と題するコメントが掲載されていた。後藤さんのような素晴らしい日本人が居られたことを子孫に伝える縁(よすが)として全文を書き留めておく。

”この度は後藤健二が世間をお騒がせすることとなり、大変申し訳ございません。
解放に向けご尽力いただきました日本政府及び各国政府並びに無事解放を願って頂きました国民の皆様に対しまして親族一同心より御礼申し上げます。さらに、この間ご支援を頂きました友人の皆様に心より感謝申し上げます。

十月末にシリア国境付近にて消息を断って以来、私ども家族は無事の帰国を祈って参りましたが、このような結果となり、痛恨の極みであり、悲しみに打ちひしがれております。ジャーナリストという職業柄、危険な地域の取材に出かけることも多く、万一の場合の覚悟はしてきたつもりでおりましたが、大切な家族を失い、この喪失感を受け入れなければならない途端の苦しみの中にあります。
最後に親族一同の願いとしましては、後藤健二の御霊の安らぎを願うとともに、幼い子供たちとともに心静かな生活を送ってまいりたいと思っておりますので、ご理解とご高配を賜れれば幸いです。 後藤健二親族一同

安倍総理は、後藤氏の霊に、救出し得なかったことに対する遺憾の意を表明する気持ちはないのだろうか。

(平成二十七年二月一日)

ramtha / 2015年6月27日