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「無人探査機,冥王星へ最接近」

今日も毎日新聞の紙面には、ギリシャの金融危機、国会での集団的自衛権の審議、岩手県でのいじめによる中学三年生自殺、陸上自衛隊での自衛官に「遺書」を指示した事件など、楽しくない記事が多いが、そうした浮世の出来事を忘れさせる「余録」を転記する。

「ウォルト・ディズニーも冥王星が惑星の地位にとどまる事を望んでいるだろう。」米ワシントン・ポストがこう書いたのは、惑星だった冥王星の準惑星への「降格」が論議された9年前である。
米国の天文学者C・トンボーが太陽系の外縁を回る新たな星を見つけ、それにローマ神話の冥界の王プルートの名がつけられたのは1930年だ。この年に登場したミッキーマウスの愛犬にプルートの名が与えられたのは、9番目の新惑星発見にちなんだものという。

結局、天文学者の国際会議で冥王星の惑星からの除外が決まるが、この時最も強硬に反対したのが米国の学者達だった。この星が米国人の発見した唯一の惑星だった上に、ちょうどその年の初めに打ち上げられた惑星探査機の目的地が当の冥王星だったからだ。

9年半50億キロという時空を旅したその無人探査機「ニュー・ホライズンズ」が、この14日に冥王星に約1万2,500キロまで最接近する。先頃公開された約800万キロ離れた所からの写真では、茶色っぽい地表に白く大きなハート型の地形が見えて話題となった。
聞けば最接近時にはそれより500倍も鮮明な映像が得られるという。

さて冥王のハートの中身は一体どうなっているのか。他にも地表や大気の組成、5つの衛星の状態など探査項目は約500にのぼり、人類は初めて冥王とその従者の素顔を目の当たりにする。

ニュー・ホライズンズはその後太陽系外縁の天体を観測し、搭載メモリーに人類からのメッセージを記録させて太陽系の外へ旅立つ。中には冥王星の発見者トンボーの遺灰の一部も収められている。

14日には冥王星に最接近するというが、天体望遠鏡を持たない私は、その姿を心眼で見るしかない。しかし、何よりも心ときめくのは、無人探査機ニュー・ホライズンズが役目を終えて、太陽系の外へ旅立つ姿を心眼で追いかける時ではなかろうか。

豊かな人も貧しい人も、世界中のすべての人が、14日の夜は、心眼を凝らして冥王星を仰いで欲しい。その一瞬だけは誰しも素直になるに違いないから。

(平成二十七年七月十一日)

ramtha / 2015年12月27日