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「中国共産党のキリスト教弾圧」

先月中旬に中国での民主派弁護士弾圧の事件が伝えられていたが、今日の毎日新聞では「キリスト教会を弾圧~民主派弁護士に次ぐ標的か~」という見出しの記事が載っている。まずはその記事の概要を転記する。

中国でキリスト教の活動の盛んな浙江省で、当局が共産党系組織に属さない非公認の教会の弾圧を本格化させたことが関係者の話で分かった。同省で既に数千の教会が十字架撤去や破壊などの被害を受けたとの推計を明らかにした。

当局は一部で党組織に属する公認の教会の十字架撤去も開始している。習近平指導部は「(一党独裁の)共産党の地位を強固にする」との方針を掲げている。一党独裁体制を脅かしかねないとして本格化させている民主派弁護士らの締め付け政策の標的を、キリスト教会に広げ始めた可能性がある。

習党総書記(国家主席)は五月に開いた党の重要会議で「経済発展と民族団結、祖国統一を促進するために宗教を活用するよう」関係者に指導。六月十一日には「すべての団体に党組織を設置する」ことを義務づける「党組織工作条例」を施行。教会関係者は、非公認教会の支配を狙った政策と指摘、一連の弾圧と関連しているとの見方を示した。

関係者によると、浙江省麗水市では、当局が公認と非公認の教会三十数カ所を部分破壊、屋根に設置された十字架の撤去や建物の一部取り壊しを行った。公安当局を含めた約千人が動員されたケースもあり、抵抗した多くの信者が拘束され現在も連絡が取れていない人もいるという。

弾圧の背景として教会関係者は「習氏は仏教については伝統文化として保護姿勢を示しているが、キリスト教は西側思想と位置づけて警戒を強めているためだ」と分析した。(後略)

これを読んで感じたことを記しておく。

①今年に入ってから中国経済の成長鈍化が伝えられているが、好況時には何とか治まっていた民衆の不満が、経済成長の停滞による失業や収入減を契機として表面化しつつあるのではないかと思われる。

②そうした民衆の不満爆発を未然に防ぐ手段として、民主派弁護士らの締め付けやキリスト教会弾圧が行われているのだろう。

③こうした姑息な手段で現体制の維持が確保されていれば、我々日本人は対岸の火事と見物していられるが、そうした国内弾圧でも抑えきれなくなったときが恐ろしい。

国民の目をそらすための対外強硬政策による紛争の頻発も近隣国家としては甚だ迷惑であるが、中国共産党の独裁体制が崩壊し、内乱状態となっても、その時、莫大な難民が押し寄せて来ることを思えば、これもまた迷惑至極なこととなる。今でさえ、難民受入れには消極的な国として、世界の批判の的となっているのだから・・・。

(平成二十七年八月五日)

ramtha / 2016年1月11日