筋筋膜性疼痛症候群・トリガーポイント施術 ラムサグループ

「はじめに」

今年(2015年)は戦後七十年の節目に当たり、マスコミでもさきの第二次世界大戦の記憶を呼び起こす企画がされて居るようである。

私は平成七年に、明治小学校時代の同級生の思い出などを綴る文集の中で、私の軍役服務中の前半の体験を発表した。その折級友の皆さんから続編をと言うお話が寄せられたが、なんとなくその気にならず、手付かずのままとなっている。

先頃、その前半の弱兵物語を読まれた日野春伽さんから、続きをというご希望のお便りを頂いた。

思えば私も今年は満九三歳となり、人生の卒業も間近に控えることとなったので、もうこの先、筆を執ることもできなくなるかも知れない。そこで後半の記録を書いておこうと決意した。と同時に、今一度当時の記憶を掘り起こし、前半も見直し、新たに書き改めてはと考えた。

私自身は、幸いにして戦地に赴くことを免れ、内地勤務で終始し、さしたる話題とすべきものも少ないが、それはそれなりに、正規の歴史には書かれない、名も無き一弱兵の記録として書きとどめることも、あながち無意味なことでもあるまいと考え、筆を執ることとした。

ramtha / 2015年9月4日