筋筋膜性疼痛症候群・トリガーポイント施術 ラムサグループ

整形外科手術は一様に静脈血栓塞栓症リスクが高い

整形外科手術は一様に静脈血栓塞栓症リスクが高いと言われている。

研究によると,予防処置が受けられない患者では、
整形外科の股関節や膝関節の全置換手術などの大手術後、
40~60%に客観的に確認できる医原性の深部静脈血栓症(DVT)が発生する。
これは内科や一般外科における10~40%の発生率より遥かに高い。

これらの手術なしでは、膝関節や股関節の疼痛が解放できないのであればこの高率のリスクも致し方ないが、
これらの疾患は関節に異常があるわけではなく、筋や筋膜に起因する症状なので、
不要で高リスクの手術を受けている事になる。

トリガーポイント治療に取り組まれている山下クリニックの山下徳治郎氏は
「医道の日本 第730号 2004年 特集ー臨床とトリガーポイント」の中で、要約すると次のように語っている。

1.一般に痛みで問題となるものは筋筋膜組織に生じたトリガーポイントである。

2.このトリガーポイントによる疼痛を主症状とする症候群を「筋筋膜性疼痛症候群(MPS)」という。

3.しかし、MPSという診断名は臨床医の間ではほとんど用いられていない。

4.そのため、多くのMPSの患者たちは、他の診断名をつけられて不適切な治療を受けたり、
原因不明の疼痛として放置されたり、あるいはどこにも異常はないとして突き放されたり、神経症扱いされ、
痛みから解放されることなく苦しんでいるのが現状である。

5.他の医療施設では痛みがなかなか改善しないといって当クリニックを受診する患者が受けている診断名は、
腱鞘炎、関節炎、変形性関節症、肩関節周囲炎、頚椎および腰椎椎間板ヘルニアによる神経根症、脊柱管狭窄症など多岐にわたっているが、
それらの患者のほとんどは筋・筋膜痛症候群(MPS)である。

6.適切な診断、治療を受けられずに困っているMPSの患者はかなりの数に上るに違いないと思われる。

7.現在わが国の医学部の講座でこのMPSについて研究、教育している所はほとんどない。

8.その為、MPSについて教育を受けていない医師はその存在を知ることなく診療を行うため、
現実には多数存在しているMPSの患者たちを前にしながら、正しい診断、治療が行えない。

9.臨床医がMPSを知らない事によってもたらされる弊害として重要なことは、
トリガーポイントがもたらす疼痛に対して他の疾患の診断が下されることである。

10.例えば膝の痛みが軟骨の磨耗であるとなれば、
最終的には人工関節置換術のような手術療法が行われ、
二度と正座ができなくなるし、耐用年数を超えれば再手術が必要になる。

以上

先日、膝が痛くて歩きづらい、正座ができないという方が体験入学された。
8年ほど整形外科に通っているが、症状は良くなるどころか段々悪化してきているとのこと。

内転筋付着部と内側広筋に強い圧痛がみられた。
「痛みの原因はこれらの筋肉にできたしこりですよ」と説明。
この方は90分間の体験入学だけで正座ができるようになった。

ワーク終了後の感想。
「膝関節に異常があるのではなくて、筋肉のしこりが原因だと言われてホッとしました。
整形外科に通い続けた8年という時間はなんだったのでしょう・・・」

痛みの原因が関節にあって、それが加齢のためと言われれば
「もう治らないかも知れない」というあきらめに似た不安が生じ痛みが悪循環している事も慢性化の原因。

痛みの原因に対する認識が変わるだけでも表情が明るくなり身体は治癒へと向かう。

そして痛みを生じさせている筋、筋膜へ働きかけると症状は一挙に快方へ向かう。

ramtha / 2007年7月23日