筋筋膜性疼痛症候群・トリガーポイント施術 ラムサグループ

腱鞘炎、手根管症候群は首の治療から・・・

 

首の側面に「斜角筋」という筋肉がありますが、この筋肉は上半身の様々な症状に関与していると言われています。故ケネディ大統領の主治医だったトラベル博士が書かれた「トリガーポイント・マニュアル」でも、斜角筋は多くのページを割いて説明がされています。

イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用

このイラストを見て頂くと分かりますように、首の所に出来たしこり(トリガーポイント)が、胸や肩胛骨の内側、上腕から親指にまで痛みを放散します。痛みが放散される領域の筋はその影響を受けて、筋の緊張が生じて二次的なトリガーポイントが発生します。その為痛みや不快な症状が次々と連鎖して行く事になります。

さて、今日のテーマの「腱鞘炎」や「手根管症候群」は、タオルを絞ったりドアノブをひねる動きなどで痛みが生じたり、しびれたりや腫れるといった症状が出現します。中年以降の方によく見られる症状です。

昨日受診された70歳代の女性は、数ヶ月前から手首を捻る動作で痛みが生じ、なかなか治らなくて困っていると言うことでした。6月3日のブログ「胸部筋の重要性」でも書きましたが、首の筋肉がこる要因として、胸が縮んだ猫背姿勢が挙げられます。

従って治療の順序は次のようになります。

①全体を整える⇒②胸部筋を弛める⇒③斜角筋を弛める⇒④上腕の筋を弛める⇒⑤回外筋、回内筋を弛める

一連のこの治療で手首はスムーズに動くようになります。

指や手の症状で困っておられる方は、首の側面で少し前側にあります硬く棒状になった筋を、鎖骨の近くから耳の辺りまで、やさしくマッサージを行い、続いて上腕や前腕の硬く感じるところ、痛みを感じる所などをマッサージされると、症状が軽減されます。

マッサージはやさしく短めにして、その代わり一日に5~6回とこまめに行うことが重要です。強くしたり長時間行ったりすると筋が損傷して逆効果になる事もあります。

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ramtha / 2010年7月29日