筋筋膜性疼痛症候群・トリガーポイント施術 ラムサグループ

 ・腰痛・坐骨神経痛

国民生活基礎調査によりますと、身体で困っている症状の第1位は腰痛で、約1割の方が困っていると回答しています。痛みが強くなると日常生活もままならなくなり、仕事を休んだり場合によっては辞めざるを得なくなる方もいます。

医療機関を受診して「椎間板ヘルニア」や「脊柱管狭窄症」が見つかると、これらの構造の異常が原因とされますが、構造の異常が直接的に痛みに関与しているかどうかははっきりしておらず、筋のトラブルという視点で治療を行いますと、長年の腰痛がスッキリ解決します。

構造的な異常と痛みの関係については次の項を参照下さい。

  「構造的アプローチから機能的アプローチへ」⇒

  「椎間板ヘルニアは腰痛の原因ではない」⇒

  「腰痛とトリガーポイント」⇒

腰痛と言うと腰や臀部、そして背中で痛みを感じるのですが、この腰背部痛の多くは「関連痛」であることが多く、痛みを感じている所には原因がない事が多いのです。腰痛がなかなか治らなくて困っている方が多いのは、医療機関や治療家の方の多くが、関連痛の理解がない為です。

下図をご覧下さい。お腹側の筋で身体を曲げたり、脚を引き上げる時に働く「腸腰筋」です。トリガーポイントがおへその横付近に生じた場合、痛みは背中側の腰椎の際で感じます。

 【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用 】

次の図はこれもお腹側の筋で「腹直筋」です。この筋の上部(胃の辺り)にトリガーポイントが生じますと、肩胛骨の下部の背部痛を起こし、下腹部にトリガーポイントが生じますと骨盤の縁に沿った痛みを起こします。

 【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用 】

このように、腰痛だからと言って腰の筋に原因がない場合が多く、腹部の筋のトリガーポイントを弛めることはとても大切です。慢性の腰痛でお困りの方はまず腹部の筋のチェックと施術を行います。痛みが楽になり、身体が軽くなるのを実感される事でしょう。

慢性の腰痛の治療で欠かせないのが、大腿部裏側の「ハムストリング筋」です。この強力な筋は下図のように骨盤の坐骨に付着していますので、この筋が緊張し短縮しますと、骨盤の後面を下に引き下げ、腰や背部に強い影響を与えます。

ハムストリング筋と腰痛についてはこちらも・・・⇒「慢性腰痛とハムストリング筋

                           ・・・⇒「膝裏の筋肉が起こす激しい腰痛

【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用 】

坐骨神経痛

臀部から大腿部、重症の場合は下腿や足首まで痛みや痺れ感が生じると「坐骨神経痛」と診断されますが、このつらい症状も筋のトラブルを解消することで簡単に軽減できます。坐骨神経痛と言われるような症状が出現した場合は、上記の腰痛に関わる筋の処理に他に臀部の筋のチェックと治療が必要になります。

それは、「大臀筋」「中臀筋」「小臀筋」です。

主に臀部で痛みがあり、じっと座っていられないような症状の場合は「大臀筋」を弛めると楽になります。

 【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用 】

 

仙骨の周囲を中心に臀部から大腿部外側面に主に痛みを感じる場合は、「中臀筋」のチェックと治療が必要です。

【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用 】

大腿部外側面や後面、そして下腿から足首まで痛みや痺れ感が拡がっているような場合は「小臀筋」のチェックと治療が必要です。慢性腰痛に関わる筋と、小臀筋の治療を行いますと、歩けないようなつらい症状が短期間で改善します。

 【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用 】

 

 坐骨神経痛様の症状についての症例・・・「手術まで覚悟した坐骨神経痛が2週間で改善」⇒

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